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政府・日銀は超円高是正の取り決めを

2012/02/15 12:23

 

FRBバーナンキ議長がインフレ・ゴールで日銀の真似をしているとうそぶいていた日銀白川総裁は、一転してFRBを追随した。いったい、何をめざしているのか、答えは脱デフレ・円高是正ではなく、日銀法改正圧力回避である。

何をすべきかは、以下の通り。

 【国際政治経済学入門】政府・日銀は超円高是正の取り決めを

SANKEI EXPRESS  2011.2.15.
 東日本大震災からもうすぐ1年たつ。復興・再生を考えるとき、1995年1月の阪神大震災後との最大の違いは、円相場である。阪神大震災時は震災前の1ドル=100円の水準から震災から3カ月後の95年4月には83円台をつけた後、一挙に円安基調に転換した。今回は、円高に「超」がつくほどはずみがつき、一向におさまりそうにない。
 統計データを突き合わせてみれば、一目瞭然なのだが、日本の民間設備投資は円相場と逆相関にある(グラフ参照)。円高とともに設備投資は落ち込み、円安基調に転じると回復する。
 阪神大震災時には円安を受けて、95、96年の設備投資の実額規模は94年の水準を維持し、97年には大幅に増加した。今回はそんなパターンは望めそうにない。
 政府は2月の第4次補正を含め、2011年度一般会計予算の総額で過去最大の107兆5105億円を計上した。11年度の3次の補正と12年度予算を含め、政府の復旧・復興事業予算は総額18兆円に上る。復興予算の執行が本格化すれば、景気は上向くと内閣府エコノミストは言うが、政府予算はいわゆるバラマキ型であり、被災地などごく一部の地域で個人消費を刺激していても、民間投資がついてこなければ一過性に終わる。増税しては予算をばらまく安直な野田佳彦政権には民間投資を引きつける中長期的な復興・再生戦略が欠けているが、嘆いても時間だけが過ぎていく。
 せめて超円高が是正されるだけでも企業の国内投資マインドは好転するはずだ。
 ■技術ごと海外進出
 ところが野田政権には超円高に対する危機感が乏しい。出てくるのは、5円上昇するたびに行う外国為替市場での円売り・ドル買い介入や、外為特別会計のドルを使った企業の海外企業買収支援など「円高対策」なのだが、前者の効果は一時的だ。後者に即効性はない。そもそも企業の直接投資は国内設備投資のあとをついてくる。直接投資はリーマン・ショック後に年間10兆円減った後、昨年6兆円増加したが、国内設備投資はリーマン前に比べて年間15兆円も減ったまま回復しない。
 言い換えると、産業の空洞化に拍車がかかっているわけだが、従来の空洞化とは訳が違う。中小企業が海外流出を恐れて国内に秘匿していた生産技術をそっくり中国など海外に移すケースも相次いでいる。大企業も炭素繊維など最先端技術を引っさげて対外進出している。国内と連動しない一方的な対外投資は日本衰退の表れであり、それを政府が推進するのは何とも奇々怪々である。
 では、どうすればよいか。
 海外の投資ファンドにとってデフレが慢性化している日本の円資産はモノに対して確実に値打ちが上がるので安全このうえない。国債など金融商品の値打ちはインフレ分を加味した実質金利で決まる。円の実質短期金利はドルに比べて年3.5%以上も高い。だから、ドルやユーロの国債を売って日本国債を買う。しかも、米連邦準備制度理事会FRB)や欧州中央銀行(ECB)が多少のインフレを覚悟してでも資金を創出しているのに比べ、日銀の「包括緩和」政策は小出しで終始している。通貨の交換レートはお札の需給関係で決まるのだから、じゃぶじゃぶ刷られるお札の交換レートが下がるのは市場原理として当然の帰結である。リーマン後しばらくの間、デフレに反応しなかった白川方明総裁もようやく「脱デフレ」を口にするようになったが、「インフレ目標」まで打ち出したFRBバーナンキ議長が日銀政策の後を追っているとうそぶく始末で、お札を刷ろうとしない。
 そんなことから、与野党を問わず、最近では日銀政策が超円高の元凶ではないか、という批判が政界で高まりを見せている。「日銀法を改正すべし」といきまく議員も多くなってきた。公的債務の増大ぶりから見ても、財政上の制約が大きい以上、金融政策への圧力は今後さらに大きくなるだろう。
 ■インフレ警戒体質
 だが、日銀をいくら攻め立てても、デフレよりもインフレを恐れる体質が染みついている日銀官僚が政策リスクをおいそれと単独で背負うはずはない。日銀は何しろ、1980年代後半の超金融緩和政策がバブルを引き起こしたと批判され、90年代初めには一転して急激な金融引き締め政策をとってバブルを一挙に崩壊させた。金融緩和インフレバブルを招き寄せるのを極端なまでに警戒する。
 そうなら、政府がまず脱デフレと超円高是正の明確な政策を打ち出し、インフレになった場合の責任を政府が引き受けるくらい思い切った取り決めを日銀と結ぶべきだ。野田首相は「白川総裁とひざを突き合わせて話しあう」と繰り返すが、「協力」を求めたところで白川さんに「日銀政策委員会の同意があればよいのですが」と受け流されるのがオチだろう。
 (産経新聞特別記者 田村秀男/SANKEI EXPRESS)
       ◇
 ≪大手町Newsカレッジ≫
 講座番号  :3-6
 講座タイトル:消費増税で日本は自滅する
        野田佳彦内閣の何でも増税路線は、消費増税で総仕上げをもくろむ。経済規模を縮小させるデフレ・円高を助長する大型増税で、日本再生の道は閉ざされる恐れがある。どうすべきか。増税なき財政再建は可能か。
 講  師  :田村秀男(たむら・ひでお) 産経新聞特別記者
 2012年2月15日(水) 19:00~20:30
 産経新聞本社 会議室(東京都千代田区大手町1-7-2)
 3000円(講座申し込みのうえ事前に郵便振替でのお支払い)
 申し込み http://www.newscollege.jp/
       ◇
 【問い合わせ先】
産経新聞社カレッジ事務局 (http://www.newscollege.jp/inquiry/)
〒100-8077 東京都千代田区大手町1-7-2
TEL:03-3243-9828 FAX:03-3279-6342
E-Mail:college@sankei.co.jp
10:00~17:00(土、日、祝日を除く)
 

カテゴリ: マネー・経済  > 金融    フォルダ: 田村秀男の国際政治経済学入門

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コメント(8)

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2012/02/15 16:23

Commented by ~こめんとするあほぅ♪です さん

日本の企業は製造業も含めて国外での営業拠点を増やし現地事業を行える体制を整えたので円高の方が営業をやり易いし=利益もでる(現地法人に利益を温存)のであまり円安は歓迎しない日本国外の売り上げ比率が多い体質になってしまっている。

 
 

2012/02/15 18:06

Commented by the-prayer さん

こんばんは。

本当にインフレがよいのか、まともに考えたほうがよいと思います。
円高は、日本国にとってよいことなんです。
電器業界が、おしなべて、膨大な赤字をだしているのは、海外への
生産拠点の移行がでおくれているからなんです。
国内での生産設備増強は、省人化が主体となるので雇用にもむすび
つかない。
金融緩和は、国内景気拡大には、つながらない。だとすれば、インフレ
を抑制する政策を日銀がとりつづけるのは、日本国にとって正解なのです。

 
 

2012/02/16 04:18

Commented by きんちゃん さん

デフレの最大の問題は雇用が失われる、もしくは賃金が安くなると言う事だと思います。

つまり可処分所得が無くなると言うことですね。
こうなると誰もお金なんか使えるはずもありません。

さらに民間企業は国内では売れる見通しが無いので省力化以外の設備投資はされず、更に雇用が失われてしまいます。

誰がどう考えたって政府が一時的に経済を支えるしか手はないと思います。

そして今回の日銀インフレターゲットですが為替で言う口先介入では無いかと思います。
また、政府の公共投資への財政支出が無いのではデフレ脱却は不可能だと思います。

だけど政権与党はコンクリートから人へだし
マスコミも公共投資の無駄を削れだし
デフレが進行する方向へ舵を切りたがって困ります。

 
 

2012/02/16 10:06

Commented by takexan さん

「経済的富の源泉は労働」というのが私の考えである。
白川さん程度の人物は、日本に掃いて捨てるほどいる。その人物の労働の対価が平均の3倍、5倍というのは、異常である。提灯記事を書くマスコミの労働者も平均の3倍も対価を貰っている。金融政策によって、円高が生じ、その結果として企業の海外移転と、それに伴う、日本人の労働の消失が起きている。
したがって 「間違った金融政策」ー>「円高」->「海外移転」->
「労働の消失」という流れが起きているわけである。
「平均の3倍の給与」が「数百万人の労働の消失」を招いている。
この避けようも無い、日本の衰退の、基は、価値観の消失でもある。

 
 

2012/02/17 08:23

Commented by the-prayer さん


日銀の粋な取り計らいで、市場はイッキイッキで株高、円安にふれています。政府よりは、中央銀行のしかけのほうが利くということです。
したたかさでいえば、日銀もよく働いています(機能している)。
過度の金融の流動性は、どこかでいきずまります。それと、民間では、政府のいうことはまったく信用していないので、資金需要は国内では起きません。
市街化調整区域の造成許可を地方では乱発していますが、これって、粗製乱造の家を作っているわけで、いつか付けがまわってきます。
それよりも、市街地の再開発投資をするのであれば、大賛成です。私権の制限を
伴うので大変ですが将来(高齢化)を見据えれば投資効果は大きいです。簡単な道を選ぶなといいたい。

 
 

2012/02/17 08:57

Commented by ~こめんとするあほぅ♪です さん

To the-prayerさん
>
>日銀の粋な取り計らいで、
ーーーーーーーーーーー
★ 手の内は少しずつ見せる方が効果があるのだ。

>市街化調整区域の造成許可を地方では乱発していますが、これって、粗製乱造の家を作っているわけで、いつか付けがまわってきます。
ーーーーーーーーーーーー
★ 自治体はf動産取引税とか固定資産税などなどで税収を増やそうとしているのだ。歳出削減は議員が猛反対しているからなのだ。是即ち災害の基を造っていることになるのだ。

>それよりも、市街地の再開発投資をするのであれば、大賛成です。私権の制限を伴うので大変ですが将来(高齢化)を見据えれば投資効果は大きいです。簡単な道を選ぶなといいたい。
ーーーーーー
★ 提案を書いてくれ。

 
 

2012/02/17 17:55

Commented by the-prayer さん


国土交通省のコンパクト・シティー計画を読んどくれ。

 
 

2012/02/17 20:10

Commented by きんちゃん さん

コンパクトシティを反対しているのだが(苦笑)

理由は簡単で私達の収入では家を何件も建てあられないからです。

例えば農業をされている方は広い農地が必要ですので田舎暮らしが必要です。
田舎暮らしですのでアパートありませんから自分で家を建てるしかないです。
そして年を取ったからコンパクトシティに出てこいと言われて持ち家を処分しようとしても田舎ですので安値で買い叩かれ、第2の人生の足しにはならないのではないですか?

このようなハンデが解決出来ない以上はコンパクトシティは都会の役人の妄想だと思います。

 
 
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